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1100DSR OG "ロングアイランド ビーレトログラード・セコンド" です。"ビーレトログラード・セコンド"は、フランク ミュラーが2000年に発表したユニークで独創的な時間表現を持ったモデルです。通常は1分間(60秒)で円周を回る秒針を、2本の針で30秒づつに分割し、第一の針は0〜30秒を、第二の針が30〜60秒までを表し、それぞれの針がレトログラード(フライバック)によって表示するという、世界初の方式のムーブメントを搭載しています。
"レトログラード"とは、そもそもフランスの天文学用語で「惑星の逆行」などの意味をもっていますが、主に機械式複雑時計の機構の名称で呼ばれています。時計の針を瞬時に逆戻り(フライバック)させるこの技術表現は、古くからスイスの時計師の中でもより高度な技術を持つ限られたマイスターだけが取り組むことができる機構でした。
回転する時計の針は、まるで時が永遠に続くような錯覚を与えますが、実際には人にとって時間は有限であり、過ぎ去った時は戻りません。 時間は惑星の軌道と同様 常に一方方向に進み続け、けして後戻りすることはなく、また過ぎ去りし時の流れは同時に失われゆくものでもある事から、帰らざる"時の尊さ"を表現し、時間の概念に哲学的な意味合いを持たせています。 かつての懐中時計時代に採用されたこのレトログラード機構では、その殆どが1年に一度作動させるシステムでしたが、フランク ミュラーが開発したこのモデルは、なんと30秒に一度"レトログラード"するのです。1日に2880回、年間に積算すると1,051,200回も作動することになります。これは、まるでめまぐるしく過ぎさる現在社会の時間的概念が映しだされているようで、まさに"時は金なり"といわれる程、1分1秒の"時の重さ"を感じさせられます。
そしてこの機構が搭載されたロングアイランド ケースは、1920年〜1930年代のアール・デコ様式を忠実に具現化したフォルムをもっています。表面的には直線のケースでありながら、上下に大きく湾曲させ、直線と曲線の絶妙な組合せによって構成されています。人工的で硬質なイメージのレクタンギュラー(長方形)は、角度を変えると、まるでたった今溶け出したかのようにやわらかく湾曲し、生き物のようでもあります。 直線を軸に放射状に配置されたビザン数字との組合せは、まさにアール・デコモダーンにフランク ミュラー独自の表現が込められた美しいデザインの名作です。
美しく磨き上げられたケースからは18Kホワイトゴールドの素材感が上品に漂っています。ストラップは新品に交換済みです。
参考定価 | ¥4,950,000Tax in |
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製造年 | 2002年 |
素材 | 18Kホワイトゴールド |
ムーブメント | 自動巻き |
ダイアルカラー | ホワイト |
ベルト | クロコダイルストラップ(お色は選ぶことができます) |
防水 | 日常生活防水 |
サイズ | 縦:54.5mm×横:32.5mmベルト幅:24mm |
付属品・備考 | PAW保証書、取扱説明書、BOX ※ご覧の商品は東京店、大阪店のいずれかの店舗で展示、販売中でございます。お越しいただく店舗にない場合はお取寄せも可能ですので、ご来店の際は事前にお申し付けください。 |